【開催報告】フレイル・認知症予防声かけシンポジウム2026

10月 27, 2026

2026年10月22日(木)、衆議院第一議員会館にて「フレイル・認知症予防声かけシンポジウム2026」が開催され、同時開催の「声かけ出陣式」とともに「フレイル・認知症予防 声かけプロジェクト」が始動しました。

開催概要

日時2026年10月22日(木)10:00〜12:30
会場衆議院第一議員会館 地下セミナールーム
内容シンポジウム/プロジェクト始動「声かけ出陣式」/講演/官民連携パネルディスカッション
事務局フレイル・認知症予防 声かけプロジェクト事務局(一般社団法人ジャパンデザイン)
声かけ出陣式でバナーを掲げる実行委員
プロジェクト実行委員による声かけ出陣式

「声かけプロジェクト」とは

毎年の健診データを活用して一人ひとりのリスクを把握し、地域のみんなで声をかけ合うことで、フレイル・認知症の早めの気づきと予防につなげる官民連携の取り組みです。次の4者が役割を分担して進めます。

自治体健診データの提供、保健事業・介護予防事業との連携、住民への周知と声かけ
事務局一般社団法人ジャパンデザインがプロジェクトの企画・運営、全国の自治体・企業ネットワークでの展開を担当
AI予防医学研究所AICOG®による解析と地域診断レポート、健診データの安全な管理
実行委員会(専門家)プログラム内容の学術的な監修、品質と倫理面の確認

実行委員長・酒谷 薫による講演

プロジェクト実行委員長の酒谷 薫(医療法人社団醫光会 おうちで笑顔クリニック 理事長)が「健診データのAI解析によるフレイル・認知症予防」と題して講演しました。

認知症は、すでに身近な課題

443万人認知症の高齢者数
(2022年推計)
559万人MCI(軽度認知障害)の
高齢者数(2022年推計)
約45%修正可能な危険因子への
対策で予防・先送りしうる割合

出典:厚生労働省研究班 報告(2024年公表)、Livingston G, et al. Lancet 2024(講演資料より)

高齢者の約3.6人に1人が認知症またはMCIとされる時代です。また、栄養・身体・社会参加の衰えは互いに影響し合い、フレイルと認知機能の低下が悪循環になりやすいことから、早い段階で「からだのサイン」に気づくことが予防の鍵になると話しました。

AICOG®:健診データから脳と身体の健康を読み解く

自治体では「認知機能検査は受検のハードルが高い」「支援が必要な人を早い段階で把握しにくい」「蓄積された健診データが予防に活かしきれていない」といった課題があります。AICOG®(アイコグ)は、すでに受けている健診の血液検査データをAIで解析し、脳と身体の健康度を3段階のリスク区分で示します。

健診データ毎年の健診の
血液検査の結果
→
AIで解析AICOG®が項目を
一体的に評価
→
リスクを見える化脳と身体の健康度を
3段階で表示
→
声かけ・相談必要な人に
早めに届ける
  • 追加の採血や特別な機器は必要ありません
  • 過去の健診データも解析でき、地区別・年代別のリスク分布を把握できます
  • 診断を行うものではなく、相談・受診につなげる「気づき」のためのツールです

講演では、山梨県の自治体で約1万8千件の健診データを解析し、地域の認知症リスクの推移を見える化した事例も紹介されました。

講演する酒谷 薫 実行委員長
講演する酒谷 薫 実行委員長

声かけの4つの柱

熱中症予防の声かけと同じように、短く、誰でも使える言葉で地域に広げていきます。

栄養しっかり食べていますか?たんぱく質やバランスのよい食事で、低栄養を防ぐ
運動今日は外に出ましたか?歩く・体を動かす習慣で、筋力を保つ
社会参加最近、誰かと話しましたか?通いの場や地域活動で、孤立を防ぐ
健診健診の結果、見直しましたか?血圧・血糖などの数値の変化に気づく

リスクに応じた声かけ

限られた人員でも、声かけが最も必要な人へ優先的に届けられるよう、リスク区分ごとに声かけの内容とつなぎ先を分けています。

区分声かけの内容主なつなぎ先
低リスク今のよい生活習慣を続けるための啓発・情報提供健康教室・地域イベント
中リスク栄養・運動・社会参加の具体的な取り組みを勧める声かけ通いの場・介護予防教室・企業の健康プログラム
高リスク保健師などによる個別の声かけ・相談、医療との連携地域包括支援センター・もの忘れ相談・かかりつけ医

今後の展開

PHASE 1(2027年度)モデル自治体での実証仕組みを検証し、効果と運用手順を確立します。
PHASE 2全国の自治体へ展開事務局のネットワークを通じて、参加自治体を順次拡大します。
PHASE 3デジタル連携各自治体の地域診断結果(地区別リスク・要因分析)を集計し、活用します。
いつもの健診を、
地域で支え合う「声かけ」へ。
講演の最後に、酒谷実行委員長から会場へ呼びかけられたメッセージです。

お知らせ

Posted by platform